「夢はありますか?」
と聞くと、多くの社会人が困惑する。もちろん、
「あります」
と答える人もいる。
「その夢を実現するためにすべてを捨てられますか?」
と聞くと、夢があると言ったほとんどの人から、
「それはできません」
と答えが返ってくる。そこで、
「それでは夢は実現しませんよ」
と言うと、
「だって夢ですから」
という答えが返ってくる。
夢は実現させるためのものである。いや正確に言えば夢の実現に向けて全力を尽くして努力することを自己実現というのだ。夢がなければすべてが場当たり的で、人生はただ流されるだけのむなしいものになってしまう。夢のない企業は常に時代の流れに翻弄されて、次々と起こる事態に対処するだけで精一杯になる。一方、夢のある企業は自ら道を切り開くことによって新たな時代の流れを作り出す。
夢は私たちに生きていることの価値、素晴らしさを教えてくれる。
以下、夢の条件についてまとめてみよう。
第一条 大きいこと、すごいことだけが「夢」ではない。身近でささいなことにも「夢」
がある。
第二条 とにかくベターで一つ決める。もっと納得いくものが見つかるまでは、それを
「夢」にする。
第三条 自分一人だけが満足できるものは夢ではない。周りの人や社会に役立つことが「夢」になる。
第四条 金もうけは「夢」にならない。その金を何によって得たか、何に使うかが夢になる。
第五条 “人を幸せにする”“もっと満足を与える”など抽象的なものは「夢」ではない。具体的なものであってこそ「夢」になる。
第六条 「夢」とはどんな困難を乗り越えても達成したいものであること。
第七条 「夢」は行動してこそ「夢」。行動の伴わないものは「幻」である。 |