物事にどう取り組むのかという姿勢は、出会いと出来事によって常に変化し続けている。そしてより自立型姿勢のウエートを高めていくことを人間的成長という。
幼児期の私たちは安楽の欲求だけに基づいて自己の生命体の維持のために行動するだけだ。しかし次第に周りとの関係を意識し、社会の中でどのように生きていくかを考えて行動するようになる。人間にとって成長とは単なる肉体的成長を意味するのではなく、精神的成長、つまりどんなときでも自立型姿勢で臨めるようになることをいうのである。
にもかかわらず、残念ながら肉体的成長に反比例するように依存型姿勢のウエートが高まっていくことがある。学生時代は自立型姿勢のウエートが高かったにもかかわらず、企業に就職して周りから依存型姿勢を強要され、次第にそれが常識なんだと思い込んでしまう ことがある。そしてこのような人間的退行現象が企業の生産性の低下の引き金となっているのである。
|